|
|||||
原題 |
The Adventure of the Greek Interpreter (略はGREE) |
||||
初出 |
ストランド・マガジン 1893年9月 |
||||
イラスト |
シドニー・パジェット(8枚） |
||||
邦訳・初出 |
希臘語通訳 藤原時三郎訳 「ホルムスの思い出」 金剛社 1924年(大正13年） |
||||
地名 |
ペルメル ウエストミンスターの目抜き通り、マイクロフトのアパート、そしてディオゲネス・クラブがある ベクナムのマートルズ荘 ラティマー、ケンプが借りていた家。ここにポール・クラティデスが監禁されていた |
||||
事件内容 |
誘拐、監禁、殺人 |
||||
主な登場人物 |
マイクロフト･ホームズ………シャーロックの7歳年上の兄 メラス………ギリシア語の通訳。仕事上、奇妙な出来事にあいホームズ兄弟に相談する ハロルド・ラティマー………メラス氏に通訳の仕事を依頼した男 ウィルソン・ケンプ………ラティマーの友人 ポール・クラティデス………ラティマー、ケンプらに監禁されているギリシア人 ソフィー・クラティデス………ポールの妹 |
||||
警察官 |
グレグソン警部 |
||||
言及されている他の事件 |
マナー・ハウス事件 (語られざる事件） エドワード・D・ホック「マナー・ハウスの秘密」 （早川書房『ミステリマガジン』1998年5月号連載） |
||||
| あらすじ | ある夏の日の午後。お茶の時間あとのおしゃべりで、話題は自然に隔世遺伝と遺伝的性格の話になりました。すると今まで身内の事を話したことがなかったホームズが、自分に兄がいることを明かしました。しかも観察力･推理力ともに兄･マイクロフトの方が上だというのです。ホームズの提案でさっそくマイクロフトのいるディオゲネス・クラブへ赴く事になりました。 ディオゲネス・クラブの外来客室で自己紹介・兄弟による推理合戦のあとマイクロフトはシャーロックに同じアパートに住んでいるギリシア語通訳のメラス氏と引き合わせました。 彼は昨夜ラティマーと名乗る男から仕事の依頼を受けました。行き先も分からぬまま、とある屋敷へ連れて行かれ、そこで薄気味悪い小柄な男の出迎えをうけて、殺風景な部屋に通されました。 そこで顔に絆創膏をはられた男と対面させられます。どうやらこの気の毒な男はこの二人に監禁され財産譲渡の書類にサインを強要されているようでした。メラス氏は機転を利かせて男から事情を聞きだそうとします。しかしあと少しというところで黒髪の女性が部屋に入ってきて中断してしまったのです。その後メラス氏はこの事を絶対厳守と脅され帰ってきました。メラス氏はこの男を救出したいとホームズたちに相談したのです。 さっそくホームズ兄弟とワトスンは行動を開始します。はたしてホームズたちはこの哀れなギリシア人を救い出すことができるのでしょうか？ |
||||
| 解説 | もしマイクロフトが新聞に広告を出さなければ、シャーロックがお得意の不法侵入をしていればメラス氏は拉致監禁・ボコボコにされなくてすんだはずです…。 このトンデモ兄弟にかかわるとあまり良い目にあいませんね。 でも一番の被害者はたびたび新婚生活を邪魔され、違法行為に加担させられ、挙句にスパイ活動にまで手を貸す羽目になったジョン・H･ワトスン先生でしょう(笑) (みっちょん付記 ワトスン先生はとても楽しんでいるような………） |
||||
|
|||||
