フレデリック・D・スティール(FDS)の経歴 2 第一次世界大戦後〜没
| 1918 | 45歳 | FDSは""EveryBody's Magazine"の美術部門のDirectorの地位につき、衰えてい たこの雑誌の回復に努力したが成功せず、彼はこの職を失った。(1919年) 彼にとってこの雑誌の失敗は、数多くの困難と変化の前兆だった。 第一次大戦後に起きた変化は、雑誌のさし絵のスペースの縮小又は 消滅であった。(第一次大戦 1914.7.29〜1919.6.28) |
| 1926? | 53歳？ | G・K・チェスタートンのブラウン神父シリーズにさし絵を描く。 生活のためもあり、"Hearst' International"と"Liberty"の ようなRed Book Magazineに仕事を見つけた。 |
| 1927 | 54歳 | 3月、ホームズ物語に再びさし絵を描いたが、初出に対するさし絵 としては29作品、128枚を製作、この年で終わる。その後もredrawn ものなどは出したが把握できない。 |
| 1928 | 55歳 | このころ以来"New York Herald Tribune"を含む諸新聞に頻繁に 登場、演劇欄のさし絵の常連の寄稿家となった。 これらの仕事のひろがりにもかかわらず、このころから1930年代 にかけて仕事は減り、辛うじて簡素な生活を保つ状態であった。 |
| 1930 | 57歳 | このころ妻と数カ月間ヨーロッパ旅行したが、帰国して彼のさし絵 は大手の雑誌に出るのが稀になり"The American Girl Magazine"や "The Youth's Companion"のようなあまりパッとせぬ雑誌の注文を 受けねばならなかった。 |
| 1932 | 59歳 | 彼は国会図書館から新しく造ったアメリカさし絵陳列室へ、彼の 原画をいくつか出品してほしいとの申し入れをうけた。それはこの 分野に貢献した多くの有名な画家の作品を保存すべく設計されたものであった。 |
| 1934 | 61歳 | 12月7日、ベイカー・ストリート・イレギュラーズの第二回の集会に初めて 出席。ニューヨーク、セラ・レストラン |
| 1935 | 62歳 | ニューヨークの現代美術館でイタリアで描いたスケッチを集めた展覧会を 開いて、好意的な新聞報道をうけた。 |
| 1936 | 63歳 | 彼は妻と別居した。だが離婚せず、その後も別居を続けた。彼はGreennwich Street717の暖房の不十分なアトリエに移り、食事は近くのレストランでし、 最後の病気にいたるまでとどまった。 |
| 1937 | 64歳 | 彼が寄付した多数の絵が展覧会に出された時、生存さし絵画家の首位として、 図書館によって表彰されるという異例の栄誉を受けた。 |
| 1939 | 66歳 | この年行われたアメリカさし絵画家回顧展と、同時に催されたCrolier Clubで 演説を依頼され、彼の話は出席していた"The Colophon"の編集長を悦ばせた。 ベイカー・ストリート・イレギュラーズのThe First Memberの一人となり、 シャーロキアン達と文通をし彼らの数多くの出版に貢献した。 彼は"The Book Collector's Journal"に載せるために絵を描き1939年9月の New Graphic Seriesの第三号として"Veteran Artist Goes Reminiscent"の タイトルで発表された。 |
| 1943 | 70歳 | 彼はThe Limited Edition Clubから一つの以来をうけた。それは彼の最大の野心 の一つを実現させることを彼に許すものだった。即ち全てのホームズ物語(彼が 今までにさし絵を描いたことのないホームズ物語を含む）の最も信頼のおける 版の全作品にさし絵を描くことだった。しかしこの以来は彼にとって遅すぎた。 数年来、健康を軽視したのでこの仕事を始めて間もなく重病になった。 |
| 1944 | 71歳 | 7月6日、ニューヨーク13番街、西226丁目死去した。あと１ヶ月で71歳であった。 遺族は妻のMary、二人の娘のAnnとZulma 、一人の男子はRobertであった。 新しい仕事は、その緒についたばかりで終わらねばならなかった。 (初出JSHC刊シャーロック・ホームズの世界1998年Vol.21) |
