思います。1901年のプライアリイ・スクール事件で6000ポンドという高額な報酬を得て
金銭問題が解決したホームズは以前からの希望だった田舎での引退生活を考えるようになり、
ホームズの引退後の話が二人の話題になりだしました。
都会派ワトスンは田舎でホームズと一緒に暮らすことを躊躇しました。ホームズの引退で
ハドスン夫人もホームズの世話をするためベイカー街からホームズと一緒に引っ越すことに
なったのです。ワトスンはホームズの引退の前に身の振り方を考え転居して開業することに
しました。ホームズの引退は数年後だという予想なのでベイカー街に近いクイーン・アン街
に転居先を求め始終ベイカー街のホームズと行動を共にしていましたが、スリー・ゲイブルス
事件で知りあった「教養とたしなみを立派にそなえた、実に魅力的な年配の夫人」と恋に陥り
、、、、つまり、ワトスンの再婚相手は「スリー・ゲイブルス」事件で知りあった「メアリー
・メイバリー夫人」なのです。
まさかワトスンが再婚するとは思っていなかったホームズはどれほどの衝撃を受けたことで
しょう、「四つの署名」事件の時はホームズもまだ若くてワトスンの結婚を受け入れることが
出来ました。でもホームズも40代後半ですし、結婚して自分から離れるとは思わなかったワト
スンの突然の再婚の衝撃が「白面の兵士」の中の「我が善良なるワトスンは当時私を捨てて結
婚していたわけだが、彼が自分勝手な行動に出たのはわれわれのつきあいを通じてあとにもさ
きにも、この時だけであった。私はひとりぼっちだった。」
と言う言葉になったのだと思います。
最初に年代学者は自分好みの解釈を持っていると言いましたが、私、みっちょん好みの解釈
はワトスンに「若くて美しい再婚相手」ではなく、50歳のワトスンには「年配だけど教養とた
しなみを立派にそなえた、実に魅力的な」女性が再婚相手であると言う、ことです。これで発表
を終わらせて頂きます。ご静聴ありがとうございました。
です。ご意見・反論をお待ちしています。管理人みっちょん
