ただいまご紹介にあずかりました水野でございます。本日はようこそこのシャーロック・ホームズの講座においでくださいました。この講座もいつの間にかもう４回目を迎えまして、その都度テーマを変えてお話ししてまいりましたが、今回はシャーロック・ホームズの生みの親である作家のアーサー・コナン・ドイルに焦点を当て、さらにその特徴を浮き彫りにするために、わが国を代表するマンガ家で「鉄腕アトム」の生みの親でもある手塚治虫と比較しながら話を進めてみたいと思います。
　コナン・ドイルの書いたシャーロック・ホームズ物語は、いまでは聖書の次に広く読まれていると言われるくらい世界各国に行き渡っておりますし、手塚治虫の作品も、たとえば「鉄腕アトム」などは、アニメとして米国をはじめヨーロッパ各国および中国などでも放映され、その名は世界中に知れ渡っています。もっともアトムというのは英語でオナラという意味の俗語ですので、欧米ではアストロ・ボーイという名前で通っています。