ブラック・ピーター 原題 The Adventure of Black Peter　　(略はBLAC) 初出 ストランド・マガジン　1904年3月 イラスト シドニー・パジェット(7枚） 邦訳・初出 密猟船　覆面冠者と関谷新之介訳 少年に連載1917.5〜1918.4(大正6年5月〜7年4月） 地名 サセックス州フォレスト・ロー近くのウッドマンズ・リー (ピーター・ケアリーの住居） 事件内容 殺人 主な登場人物 ピーター・ケアリー………被害者、ブラック・ピーターのあだ名を持つ ネリガン………コーンウォールの銀行家、事業に失敗し有価証券を持ち逃げしたとされる。 ジョン・ホプリー・ネリガン………ネリガンの息子 パトリック・ケアンズ………ケアリー船長の元部下、銛うち 警察官 スタンリー・ホプキンズ (30歳くらいの機敏そうな感じの警部） 言及されている他の事件 ・ホルダーネス公爵の事件(プライアリ・スクール事件と思われる） ・トスカ枢機卿の急死事件　(語られざる事件） ・悪名高いカナリア調教師ウィルソンの逮捕(語られざる事件） 「デプトフォードの恐怖の事件」(ハヤカワ・ポケット・ミステリー 　アドリアン・コナン・ドイル著「ホームズの功績」に収録)　 「名うてのカナリア訓練師」(創元推理文庫　ジューン・トムソン著　 「シャーロック・ホームズの秘密ファイル」に収録) 「悪名高いカナリヤ訓練師事件」(早川書房「ミステリーマガジン」1998年5月号掲載 　ヘンリイ・スレッサー著） 未訳ですが、ニコラス・メイヤーのパスティッシュ第三作も「カナリア調教師」の事件を扱っているそ うです(北原尚彦編著シャーロック・ホームズ事典・ちくま文庫より） ・ノルウェーへの出張(?)(語られざる事件?） あらすじ 7月の朝、ワトスンが一人朝食を取っているとホームズが大きな槍を小脇に抱え帰ってきます。びっくりするワトスンにホームズは今抱えている事件に関係があることを告げます。するとそこへこの事件を依頼してきた若手警部ホプキンズがやってきます。彼なりに一生懸命を解決しようとしたのですが、ついに行き詰ってホームズに助言を求めに来たのです。その事件とはウッドマンズ・リーという場所で近所でも評判の乱暴者ブラック・ピーターことピーター・ケアリー船長が、別棟で胸を銛で貫かれその先端はうしろの壁に突き刺さっているという状態で殺されているのが発見されたというものでした。事件現場には2つの汚れたグラス、船員の吸う強いタバコ、そして血痕の付いた株のリストが記載された手帳が残されていました。これでは埒が明かないとホームズは現地へ乗り込みます。別棟を調べるとドアの木造部分に事件後つけられたと思われる傷を発見し、その晩に再びこの別棟に侵入しようとした青年ジョン・ホプリー・ネリガンを捕らえます。ネリガンは行方不明の父の消息を知っているらしいケアリー船長に会いに来たがその矢先に船長が殺され、仕方がないので航海日誌でもないかと思い侵入したと説明しますが、ホプキンズ警部は彼が犯人と決めつけ逮捕してしまいます。事件は終わったかに見えましたがホームズは別に真犯人がいるとほのめかします。それにはどうやらホームズの偽名”バジル船長“　が関係しているようです。果たしてホームズは真犯人をどうやって捕らえるのでしょうか？ 解説 唐突ですがホームズに気に入ってもらうには３つのポイントがあります （１）ホームズの意見に反論してはならない。(仮に反論するときはちょっと自信なさげにしてみる) （２）ホームズにお願いする時や分からないことを聞く時はとことん下手に出なければならない。 （３）ホームズの推理が見事に当たったときはあらん限りの絶賛をおくらなければならない…。 これらを守ることが出来た貴方！明日からホプキンズ君になれます。 (注意！ワトスンになるにはさらにレベルアップが必要です(笑)) 「ブラック・ピーター」はそんな健気なホプキンズ君が大活躍するお話です･･･。 えっちがう？ああ忘れていた･･･聖典中1、2を争う惨殺死体が出てくるお話でしたっけ(笑)。