わかるが1903年1月、ボーア戦争終結直後のことであった。
(2)我が善良なるワトスンは当時私(ホームズ）を捨てて結婚していたわけだが、彼が自分勝
手な行動に出たのはわれわれのつきあいを通じてあとにもさきにも、この時だけであった。
私はひとりぼっちだった。
(3)「(入隊したのは）1901年の1月ーーということは今はさるちょうど２年前のことです」
(4)「(ゴドフリーの生家へ）月曜日に私は出かけて行ったのです。（略）退屈な夜になりま
した。（略）明るい半月の気持ちのよい夜でした。（略）翌朝になってみると（略）私は丸
一日かけて検索ができるようになったわけです」(ドッド)
(5)「『8時30分発のロンドン行きの汽車がある』と大佐は(怒って）いいました。（略）
(まっすぐここへ参上するため私は)今朝、予定の汽車にのったわけです」(ドッド)
(6)その頃というのはたまたま私(ホームズ）は、グレイミンスター公爵と深くかかわり、
ワトスンによって「アベイ学校事件」と名づけられた事件に取り組んでいた。
(7)ドッド氏と一緒に私(ホームズ）がベッドフォード州(ゴドフリーの生家）に向けてすっ発で
きたのは、やっと翌週の初めのことであった。
